さちこのナース勉強blog

ナースの為の勉強blog&ママナースの日常 元ICUナースが臨床で役に立つ看護の基礎と病態をわかりやすく伝えます。ママになって経験してきたこともお伝えしていきます。

昇圧剤について①

こんにちは、さちこです!('◇')ゞ

昨日はblogの休憩をさせてもらいました。

常勤からパートに転職して理由でもある

治療のための病院の通院で

ちょっと治療しているときは

体調が思わしくないことがあるので

仕事も休ませてもらったりしてます。

その関係で時々blogを休憩することも

あるのですが

体調が戻ったらいつも通り更新

していきます☆

そのうち治療のことも

ブログに書こうと思います('ω')ノ

 

 

では、今日は昇圧剤について

お話ししたいと思います!

今回メインでお話しする昇圧剤は

ドパミンとドブタミンです!

同じような効果のものだと

思われることもありますが

治療ではしっかり

使い分けされています。

 

昨日までドパミンだったけど

ドブタミンに変わった!

とか、その逆が臨床現場では

よくあると思います。

今回それぞれの薬剤の特徴と

違いを知ることで

医師の治療方針が

見えてくるはずです。

そうすれば、おのずと

”今やらなければならない看護”

が見えてくるので

ぜひ参考にしてみてください!

 

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本日な流れ

 

 

 

1 昇圧剤とは

昇圧剤には、

心収縮増強を目的としたもの

末梢血管収縮によって後負荷を上げ

 循環血液量を増やす目的のもの

などの種類があります。

 

昇圧剤と一口にいっても

種類があるんです(*´з`)

 

2 昇圧剤のそれぞれの特徴

昇圧剤には大きな枠組みが3つあります。

アドレナリン受容体作動薬

 (カテコラミン)

・cAMP阻害薬

・血管収縮薬

の3つです。

今回は一番初めに出てきた

病棟でもよく見かける種類の

アドレナリン受容体作動薬

についてお話しします。

 

3 アドレナリン受容体作動薬

  (カテコラミン)

カテコラミンとは、カテコール核に

アミン構造という共通の分子構造を

有する物質で、アドレナリン、

ノルアドレナリンドパミン

ドブタミンなどの分子の基本形

となっている。

む、難しすぎる・・・(;^_^A

 

ようは、副腎皮質で産生されるホルモンで

交感神経の緊張を促す効果があるんです。

 

ドパミンDOA=イノバン)

消化管血流を避けたい場合の昇圧

に使用されます。

末梢血管の収縮作用があり

肺血管も収縮します。

心収縮力は強力ですが、

心拍数の増加はドブタミンよりは

少なめです。

 

具体的な特徴

低量(~2γ=イノバン0.3%シリンジの

場合、体重50㎏計算で2ml/Hまで)では

腎血流量増加作用があり

利尿・腎保護作用

あるといわれています。

ただし、現在では推奨度は

低くなっているようです。

病院によっては

心臓血管外科術後の腎保護や

循環器の心不全の患者に向けた

腎保護など使用されている

こともあります。

低流量の場合は腎保護目的で

使用しているんだなぁと

思ってください。

こういった腎保護目的の場合は

ドパミン更新時に並列交換

(流量の変化が起こらないように

 交換する方法)などは

しなくてもよいですね☆

病院や先輩によって考え方が

違ったりすることもあるので

自施設はどういうやり方なのか

確認はしてくださいね💡

 

中等量(2~10γ=イノバン0.3%

シリンジの場合50㎏計算で2~10ml/H)

この量だと、αとβ受容体に作用します。

心収縮増強や心拍数増加、

血管収縮により

血圧上昇を目的に使用されます。

この場合は、並列交換を考えた方が

良いでしょう。

ドパミン使用によって血圧を

維持しているなら薬液が

途切れてしまうと

すごい勢いで血圧が下がること

が予想されます。

こんなことになったら患者の循環動態は

容易に崩れます。

更新時はシリンジポンプをもう一台

用意して更新するようにしてください!

※まれに並列交換しなくても

血圧の変動がない方もいらっしゃいます。

患者の状況を考えて更新の方法を

選択しましょう。

 

高流量(10~20γ=イノバン0.3%シリンジ

の場合50㎏計算で10~20ml/H)

10γ以上になるとα受容体への

効果が強まり血管収縮作用を

増強させます。

通常の血圧の30%以上の低下や

血圧90mmHg以下の場合に使用します。

10γ以上であればノルアドレナリン

併用することが考慮されます。

ここまで高流量は確実に

集中治療中であると思います。

ここまでの流量だと

もう結構やばい時って感じです。

絶対に並列交換してください!!!

 

副作用

麻痺性イレウス

不整脈悪化や新たに不整脈の出現の

可能性がある。

 

 

ドブタミン(DOB=ドブポン)

血圧低下時は5γ~開始

(ドブポン0.3%シリンジ使用時50㎏計算で

 5ml/H~)

維持量は2~20γ(上記薬剤使用時50㎏

計算で2~20ml/H)

 ドブタミンは主にβ受容体に作用します。

ドパミンとの大きな違いは

末梢血管と肺血管が拡張する

という部分です。

なので脳梗塞のときやくも膜下出血など

のときに血圧が低い場合、

ドパミンは使用せず

ドブタミンを使用する事があります。

それは、末梢血管が収縮することで

さらなる脳梗塞の発症を起こさないように

するためなんです。

なんで脳外でドパミンを使用しないか

というのは、こういうところに

理由があるのです。

心収縮力と心拍数増加はドパミンより

強い効果が得られます。

 

使用の目的としては

心不全の時の強心を目的とします。

また血圧90㎜Hg以上ではあるが

血圧の低下の危険性がある場合にも

使用されます。

 

具体的な特徴

心収縮力の増加と末梢・肺血管拡張

が生じることで

心筋の酸素消費量を増加させない

(血圧への影響が少ないため、

 昇圧を期待して第一選択に

 なることは少ないが、病態によって

 第一選択になる場合もある)。

また、末梢血管抵抗を軽減するので

臓器と組織循環が改善します。

心不全で使用されることが多いのは

左室充満圧と右房圧を低下させ

肺うっ血を改善させる効果があるため。

ただ、心収縮力作用が協力ではあるけど

血管拡張作用があるので血圧が

低下することもあります。

これによって心不全状態が悪化している

場合は逆に、心負荷がかかってしまうこと

もあるので注意して観察する

必要があります。

 

副作用・禁忌

β遮断薬併用で効果が減弱したり

肥大型心筋症では症状悪化の

可能性があります。

 

ところで

さっきからαとβ受容体がちょこちょこ

出てくるけどいったいなんなの?(◎_◎;)

 

【α受容体とβ受容体の特徴】

α受容体を刺激することで

血管収縮が起きます。

 

β受容体は刺激することで

心臓の収縮力が増強します。

β受容体にはまた2種類あります。

β1受容体は刺激されると

心筋収縮力増強作用

β2が刺激されると

血管平滑筋弛緩作用があります。

それぞれの受容体で、特徴が異なるのです。

 

 

アドレナリン(ボスミン)

 α受容体とβ1受容体刺激作用を持ちます。

 

 なので、血管が収縮し、

心収縮力も増強します。

腎血流も増量する効果があります。

でも腎血流維持のために

アドレナリンを投与よりは

腎血流を目的とするのであれば

ドパミンを低流量で投与することの

方が多いです。

アドレナリンは、ショックバイタルの時の

補助や心停止の時の補助

気管支痙攣緩解に使用されます。

 

蘇生の時は

1㎎/3~5分ごとに静脈注射

持続投与の時は0.01~0.1γで投与

します。

低用量の時は血管拡張作用

高容量の時は血管収縮と頻脈の作用

があります。

 

副作用

頻脈と不整脈増悪、

新規不整脈の発症

があります。

 

 ノルアドレナリン

 α作用強力な末梢血管収縮作用の

効果があります。

これにより、後負荷が増加(末梢収縮)し

血圧が上昇します。

腎血管や腸間膜血管にも収縮作用が

あります。

なので腎血流の増加はありません

末梢血管をキュッとしめる効果があるので

敗血症性ショックの時などの末梢が温かい

ショックの時に末梢をしめることで

血圧を上昇させる効果があり、

よく敗血症性ショックで

使用されることがあります。

 

投与量としては

0.01~0.1γで持続投与されることが

多いですが、

重症敗血症では

0.2~0.5γを超えて投与する

場合もあります。

ノルアドレナリンの投与中は

末梢冷感がどうしても出てきます。

その末梢冷感の悪化がないか、

動脈触知はできるのかを

観察をすることも大事な項目です。

 

 副作用

 末梢血管、臓器障害の悪化

心筋酸素消費量の増加

などがあります。

なので末梢冷感や臓器虚血の有無

の観察も必要ですね。

 

 

 今日はこの辺で終わりに

しようと思います。

どうでしたか??

少なくとも今日は

ドパミンとドブタミンの違いが

分かってもらえたらと思います!

病棟で今日話した薬剤を使用している

患者さんがいたら、この患者さんは

どんな目的でこの薬を投与しているのか

もう一度考えてみてください

考えることで今日の学びが

いかされます!

そして自分の知識になります!

 

では今日はこれで('ω')ノ

 

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