さちこのナース勉強blog

ナースの為の勉強blog&ママナースの日常 元ICUナースが臨床で役に立つ看護の基礎と病態をわかりやすく伝えます。ママになって経験してきたこともお伝えしていきます。

急性心筋梗塞の看護1

 

こんばんは、さちこです('ω')ノ

今日は二日ぶりに看護のblog記事を

書きたいと思います。

 

今日のお題は前回の続きで

急性心筋梗塞の看護についてです。

 

病態も大事ですが

その病気をもった患者を看るのが

看護です。

病態について知り

そのうえで根拠のある看護

とするため、是非この記事を読んで

振り返りにしてください☆

 

 

では始めます❣

 

本日の流れ

 

 

1 救命のための看護

前回からお話ししている通り

急性心筋梗塞発症後はできるだけ早い

再灌流(詰まった冠動脈のつまりを

解除し血流を再開させること)を行い

心筋壊死の範囲を最小限にすることが

とっても大事です。

 

その再灌流療法にこぎつけるように

迅速な診断と処置が早期開始

できるように私たち看護師が

サポートします。

 

患者到着後、心電図モニターの装着、

バイタルサインや症状の確認、

医師の指示のもと

採血などの検査とともに静脈ラインの

確保や必要な場合は酸素投与、

胸痛軽減のためのモルヒネなどの

鎮痛薬や抗血小板薬、

硝酸薬の投与を行います。

そして、迅速に再灌流療法などの

治療が行うことができるようにします。

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発症直後の安静維持

心筋梗塞の治癒過程では、

壊死部位の分解

  ⇓

 吸収

  ⇓

 線維化

 

という治癒過程をたどります。

発症直後の心筋は、過度の負荷により

心筋の断裂や変性をきたしやすいです。

さらに血圧や心拍数の急激な上昇

心筋酸素消費量を増大させ、

心仕事量を増やしてしまいます

看護師は、心臓に負荷を

かけないように

患者に安静を保つことが

大事であることを

患者にわかりやすく伝え

安静を保つことが出来るように

援助していくことが大切です。

 

 

胸痛の軽減

冠血流量の絶対的不足・遮断により

心筋の壊死・虚血が生じると

嫌気性代謝物質が蓄積して

激痛を引き起こします。

心筋梗塞の胸痛は

激烈で強い痛みです。

でも前回もお話ししたように

放散痛や糖尿病合併患者や

高齢者では胸の不快感

ぐらいの程度であったり、

全くの無痛のこともあります。

そのためどのような

胸痛を訴えているか

放散痛がないかを注意深く

観察する必要があります。

強い胸痛は不安を感じ

不安は心筋虚血を増強するという

悪循環をもたらしてしまいます。

胸痛軽減のためには

治療のところでもお話ししたように

モルヒネやレペタン、ニトログリセリン

使用し胸痛軽減に努め

不安は胸痛を強めてしまうので

セルシンを投与し鎮静します。

鎮痛・鎮静薬は投与後に

効果を確認しつつ

それとともに副作用として

中枢神経抑制作用をもたらすので

血圧低下や呼吸抑制に注意して

観察してください。

 

呼吸困難の緩和

心筋梗塞で生じる呼吸困難は、

主に急性左心不全に伴うものです。

発症直後の患者では、SPO2を確認し

90%以下である場合は酸素投与します。

重度の呼吸困難の場合は、

気管内挿管を行い、人工呼吸器管理を

行う場合もあります。

慢性閉塞性肺疾患を合併している場合は

CO₂ナルコーシスになることがあるので

動脈血ガス分析や呼吸状態

に注意が必要!

 

治療の援助

ST上昇型心筋梗塞では

治療の基本として緊急PCIによる

冠動脈の再灌流を出来るだけ

早く実施します。

看護師は、患者の全身状態を把握し

迅速に治療が開始できるように

予測される治療や準備を行います。

また患者・家族に対して

置かれている状況を分かりやすく

説明できる範囲で伝えます。

 

輸液の管理

硝酸薬など様々な薬物療法に加え

状態の変化に合わせた緊急薬剤の

投与を必要とすることが多いです。

輸液の過剰投与は前負荷の増大

につながり心負荷となることからも

輸液管理は重要となります。

通常自動輸液ポンプを使用して

投与されます。

水分出納量時間尿中心静脈圧

(CVP)などを常に経時的に観察し、

前後の値も含めて今は

どういう状況なのか

全身状態の把握を行いながら

輸液の管理をします。

 

 

今日はここまでとします!

もっと話したいことがあるのですが

一度に話してしまうと

ものすごく長くなって

しまいそうなので

また続きを書きます。

 

急性心筋梗塞の看護

一部だけですが少し

振り返りになったでしょうか?

また書くので次の記事も

看護の参考にしてくださいね☆

ではまた(´ω`*)

 

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